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ガイドライン
1.目的と位置づけ
本ガイドラインは、小規模保険外サービス事業者が、説明可能性・再現性・安全性を確保しながら、地域において信頼される支援を持続的に提供するための判断と行動の指針を示すものである。
本ガイドラインは:
- 会員を縛るための規則ではなく、支援の質と説明責任を支えるために存在する
- 医療・介護保険制度を補完する立場を明確にする
- 小規模・個人事業者でも実行可能な基準に限定する
規約が「守るべきルール」であるのに対し、本ガイドラインは「現場で迷ったときのよりどころ」である。
なお、本ガイドラインは法令・制度・資格要件に優先するものではなく、関係法令がある場合はそれを最優先とする。
2.基本理念
① 生活者中心支援
- 本人の意思・価値観・生活歴を尊重する
- 支援開始時および重要な支援変更時には、可能な範囲で意思確認を行う
- 制度適用の有無ではなく、生活の継続性を重視する
- 「できない理由」ではなく「支える方法」を考える
② 制度の補完性
- 保険外サービスは制度の代替ではなく補完である
- 医療・介護保険サービスの利用を妨げない
- 制度利用が適切な場合は、その選択肢を説明し、利用を優先する
- 制度利用について説明した事実は、簡潔に記録することが望ましい
③ 小規模事業者の社会的役割
- 制度の狭間にあるニーズに対応する
- 個別性・機動性・柔軟性を強みとする
- 地域の多職種をつなぐ「翻訳・調整」のハブ機能を担う
3.サービス範囲の考え方
本団体における保険外サービスには、以下を含む。
- 生活支援
- 通院同行・外出支援
- 意思決定支援・家族支援
- 医療的ケア/看取り支援
- 情報整理支援
- 社会参加支援
- 災害・緊急時支援
医療・看護・身体介護に関する考え方
医療行為・看護行為・身体介護等については、以下の条件をすべて満たす場合に限り実施可能とする。
- 実施者が当該行為を行う資格を有していること
- 医師の指示(指示書・包括指示等)が適切に整備されていること
- 指示内容・実施範囲・責任体制が明確であること
- 保険内・保険外を含め、法令上の整合性が取れていること
ただし、医師の指示が存在していても、以下の場合は実施を見送る。
- 緊急時対応体制が確保できない場合
- 指示内容が包括的すぎ、個別判断が困難な場合
- 支援場所・時間帯等が指示の想定外である場合
無資格・無許可・制度逸脱の形では実施しない。
4.事業運営の基本姿勢
① 小規模事業者としての責任
- 業務範囲と限界を明確にする
- 安全確保や責任体制が不明確な場合は、無理な受託をしない
- 緊急時の対応方針(救急要請を最優先とする等)を事前に示す
- 単独対応が困難な場合は、代替対応や連携を検討する
② 契約と料金の透明性
- サービス内容を書面またはそれに準ずる方法で説明する
- 料金体系を明確にする
- 保険内サービスとの違いを説明する
- キャンセル規定を事前に提示する
③記録と振り返り
- 簡潔で引き継ぎ可能な記録を残す
- 専門記録よりも実務記録を重視する
- 定期的に支援の妥当性を振り返ることが望ましい
5.倫理・コンプライアンス
① 尊厳と権利擁護
- 本人の意思を継続的に確認する
- 家族との意見相違時には中立性を保つ
- 支援の中止・変更を選択する自由を保障する
② 個人情報の取り扱い
- 必要最小限の情報のみ収集する
- 小規模事業者でも実行可能な方法で管理する
- 多職種間での情報共有は、本人同意を前提とする
③ 不当勧誘の禁止(重要)
会員は支援関係にある立場の優位性を利用し、以下の行為を行ってはならない。
- 宗教団体・宗教活動への勧誘
- ネットワークビジネス(MLM)等の勧誘
- 自己啓発系を含む高額商品の勧誘
- 支援関係を利用した販売・契約行為
対象は、利用者・家族・関係者・会員仲間を含む。
④ 紹介・販売に関する利益関係の開示
会員は、支援に関連して紹介手数料・販売手数料等の経済的利益が発生する場合、利用者および家族に対して、その有無を説明する。
会員の個別事業における利益関係について、団体は原則として関与せず、報告義務は課さない。
ただし、以下の場合には、団体は必要に応じて状況の共有を求めることができる。
- 利用者との支援関係に影響を及ぼす可能性がある場合
- 苦情・相談・トラブルが生じた場合
- 団体名を用いた活動に関連する場合
6.多職種・行政との関係
① 専門職との関係
- 医師・看護師・ケアマネジャー等の専門性を尊重する
- 越権行為ではなく「翻訳・調整」を担う
- 判断が異なる場合は、その経緯を簡潔に記録する
② 行政・地域包括との関係
- 情報共有の姿勢を持つ
- 制度の狭間事例を地域課題として共有する
- 批判ではなく提案型の連携を行う
7.人材育成(段階導入)
人材育成については、団体の体制整備状況を踏まえ、段階的に導入する。
2026 年度
- 倫理・判断に関する資料配布
- 事例共有資料の提供
- 自主的学習を促す情報提供
2027 年度以降
- 事例検討会
- 倫理研修
を、可能な範囲で実施することを目指す。
会員は、配布資料の内容を確認し、各自の判断と責任において支援を行う。
8.相談・共有窓口(会員限定)
団体は、会員が支援に関する判断や対応について相談できる簡易な相談・共有の窓口を設ける。
本窓口は、会員の孤立防止および支援の質向上を目的とし、苦情処理や責任追及を目的とするものではない。
利用者からの直接の苦情受付は、原則として各会員が行う。
団体は、必要に応じて助言・情報提供を行うが、個別事案の責任を負うものではない。
9.ガイドラインの運用と見直し
- 本ガイドラインは、罰するためではなく支援を支えるための指針である
- 実践を通じて必要に応じて見直す
- 地域実情に応じた調整を妨げない
- 対話と改善を優先する
2026 年2月1日 作成
よくある質問
- 規約とガイドラインは、何が違うのですか?
-
役割が違います。
・規約は、会員として守るべき最低限のルールです。
・ガイドラインは、現場で判断に迷ったときの考え方や行動のよりどころを示したものです。
ガイドラインは、会員を縛るためのものではなく、支援の質と説明責任を支えるための指針として位置づけています。
- ガイドラインを守らないと処分されますか?
-
処分を目的としたものではありません。
本ガイドラインは、違反を取り締まるための規則ではなく、会員が安心して支援を続けるための共通の基準です。
必要に応じて対話や助言を行うことはありますが、懲戒や罰則を前提とした運用はしていません。
- 規約とガイドライン、どちらが優先されますか?
-
規約および法令が優先されます。
ガイドラインは、規約や法令に代わるものではありません。
法令・制度・資格要件がある場合は、それらを最優先とします。ガイドラインは、その範囲内での判断や行動を支えるものです。
- ガイドラインに書いていないことは、やってはいけないのですか?
-
一律に禁止するものではありません。
ガイドラインは、すべてのケースを網羅するものではありません。
個別性の高い支援については、法令・専門性・安全性を踏まえて各会員が判断します。迷った場合に立ち戻る参考として活用してください。
- ガイドラインは今後変わることがありますか?
-
あります。
本ガイドラインは現場の実践や制度の変化を踏まえ、必要に応じて見直しを行います。
「完成形」ではなく、対話と改善を重ねながら育てていくものと考えています。
- このガイドラインは、利用者にも適用されますか?
-
いいえ。ガイドラインは会員の判断と行動に適用されるものです。
本ガイドラインは、会員が支援を行う際の判断基準として共有されています。
利用者に対して義務や制限を課すものではありません。利用者は、このガイドラインに基づいた考え方で
支援を受ける立場にあります。 - 一般社団法人として、団体は会員の支援内容に責任を持つのですか?
-
個別の支援に関する責任は、各会員(事業主)が負います。
本法人は、会員がそれぞれ独立した事業者として行う保険外サービスを直接提供する主体ではありません。
そのため、利用者との契約、支援内容の決定および実施、それに伴う責任は、各会員が事業主として負うことを基本としています。
本法人は、
・ガイドラインの策定
・情報共有や相談の場の提供
・多職種連携を円滑にするための支援
を通じて、会員の判断と支援の質を支える立場にありますが、個別の支援行為そのものについて直接の責任を負う立場にはありません。
これは責任を回避するためではなく、法人としての役割と、会員事業者の責任範囲を明確にするための考え方です。
- なぜ規約だけでなく、ガイドラインが必要なのですか?
-
規約だけでは、現場の判断を支えきれないからです。
保険外サービスは、状況や背景が一人ひとり異なります。
「守る・守らない」だけでは対応できない場面が多くあります。ガイドラインは、会員が安心して判断し、説明できるための土台として設けています。
- 会員でなくても、このガイドラインを見ることはできますか?
-
はい。概要は公開しています。
団体としての考え方を知っていただくため、ガイドラインの趣旨や概要は公開しています。
2026年2月1日作成


